お知らせ

日本乳幼児教育学会にて企画シンポジウムに参加してきました

2024.11.25

11月16日~17日、岩手県で開催された日本乳幼児教育学会に参加してきました。
学会の大会企画シンポジウムとして「子ども✕ICT」について吉田南幼稚園の取組んでいる保育実践を、話題提供してほしいと依頼を受け発表させていただきました。
このような学会の場で発表の機会をいただけた事に感謝です。
吉田南幼稚園の若い先生達が日頃から一生懸命に取組んでいる実践をまとめての発表でした。
タブレットやPCなどのICT機器は子ども達の「道具」として活躍しています。
保育者が保育実践で活用するICT。例えばタブレットで手元を撮影しながら大型モニターで「視覚的」に伝える手法。これは口頭だけの説明に比べると、明らかに子ども達の活動への意欲や理解度を高めることが出来ています。
また日常の活動を動画撮影して、子ども達と一緒に「振返る」ことも行っています。子ども達一人一人が見ている世界だけでなく、全体を撮影した動画などで振り返ることにより、子ども達がこれまで気づかなかった事や視点を持つなど非常に有効です。動画を振返りながら子ども達が「対話」を通して学びを深める姿がICT活用により芽生えてきました。
また、近年では子どもが直接タブレットを使いながら遊びを深めたり、豊かにする姿も見えてきました。
プロジェクト保育で「展覧会」をした際も、販売員係となった女の子たちは、対話を通してタブレットでバーコードスキャンする画面や、タブレットをタッチすると「いらっしゃいませ~」と子ども達が録音した音声が流れるレジを作り出しました。子ども達の家庭や日常生活での体験と園生活での経験が「豊かな発想」へと繋がった保育実践などを事例紹介してきました。
普段の遊びの中でも「1つの道具」として広がりをみせるICT機器。タブレット=YouTubeや動画視聴など受容的な使い方がイメージされがちです。
しかし、能動的に子ども達が活用することによってアナログの遊びがこれれまで以上に広がったり、深まったりする要素がたくさんあります。
今回の「子ども✕ICT」について日本乳幼児教育学会での発表をいただいたことで、これまでの保育者と子ども達のICT活用について深く意味づけする事が出来ました。
資料作成にあたり吉田南幼稚園の先生達が日常で行っている保育を「言語化」したり「どのような力が育っているのか、育とうとしているのか」を改めて理解する機会となりました。
今いる子ども達が生きる社会は本当に予想も出来ない社会になっている事でしょう。様々な情報や知識はAIを活用する事で誰もが得ることが出来る時代です。乳幼児教育のみならず小学校以降の教科学習へも大きな影響を与えることは間違いありません。これから先、様々な知識や情報をどのように使うかという「情報活用能力」や「創造的思考」が求められる時代になる事が予想されます。
そのような時代も、軽やかに生き抜く豊かな創造力。その種蒔きを乳幼児期から引き続き行っていければと思います。(園長橋口)
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